「「折れない子」を育てるアメとムチ」
小児科医が年齢別の育て方についてまとめた本
●評価
全体評価:3
(1,2,3-,3,3+,4,5の7段階評価)
内容:3
読みやすさ:4
コメント:失敗しても簡単に折れない子をつくるための本。子どもの心の強さはアメとムチのバランスで決まり、そのために成長段階を5つに分けて、それぞれのしつけ方を紹介した本。
(2017年発行、松川武平著 幻冬舎)
・本を読んで取り入れたいと思ったアクション
・アメばかりで育てると自立できない。ムチばかりだと自己肯定力やコミュニケーション力が育たない。他の子と比べてアメやムチを与えない。
・テレビやゲームのような誰かから与えられる遊びに多くの時間を費やさない。
・親が子どもに嘘をつかないこと。
・習い事をしてならうならば、約束をつくる。体調が悪い時以外休まない、家で練習するものは必ず練習すること、一定のレベルになるまで最低3年はやめないなど。
・本のポイント
(太字は私が勝手に引いた強調)
・0-1歳は自己肯定力の基礎を育む時期。アメのみを与えるアメ期。親との信頼を養う。シナプスが増えるのは2歳頃までなので、2・3歳頃まで常に様々な刺激を与える。生後半年までに感情の基本ができる。0-1歳までに言語の耳ができる。たくさん抱くことはいいことで、抱き癖は問題ではない。一方泣いたらすぐ抱っこは、泣けば何でも要求にこたえると赤ちゃんが思うのでNG。泣く子は育つなので、数分泣く様子を見てから、笑顔で声がけして必要あれば抱いてあげる。
・1-3歳は想像力を育む時期。アメ中心期。早寝早起きのルーティンを定着させておく。感情を言葉で表現することをたくさん教える。ごっこ遊びをする。転んだりぶつけたりした際に「痛くない」はNGワード。転んで痛い思いをして成長する。「痛かったね」「」すぐ立ててかっこいいね」と。叱らない、褒める。悪いことはダメと。おもちゃの取り合いは大人が介入する。叩いたり噛んだら「ダメ!」と。実例で子どもに同じことをしない。怖いだけ。
・3-6歳は忍耐力を育む時期。アメ時々ムチ期。外遊びを増やして、体力と考える力をつける。
・6-10歳はコミュニケーション力を鍛える時期。ムチ期。体力のある子、学力テストの結果のいい子の生活スタイルは早寝早起きで睡眠がしっかりとれていること、朝ごはんを毎日食べていること。
・10-15歳は自立力を育む時期。アメ期。性格や考え方の修正ができなくなる情緒不安定な時期。自立を見届けたら、親離れする。
・アメばかりで育てると自立できない。ムチばかりだと自己肯定力やコミュニケーション力が育たない。他の子と比べてアメやムチを与えない。
・テレビやゲームのような誰かから与えられる遊びに多くの時間を費やさない。自分で工夫したり考えたりで達成感を得られる遊びをする。1人で計画をたて、実行させる。
・信頼関係をつくるには、完全に放っておかないこと、そして親が子どもに嘘をつかないこと。過干渉して子どもの失敗の機会を奪わない。盲導犬は小さい頃はたくさんの愛をもらい、その後厳しいトレーニングを受ける。厳しくされても、愛されていることを知っている。人間もたくさんの愛情をかけて育てれば、しかるべきときに厳しいムチを与えていい。
・習い事をしてならうならば、約束をつくる。体調が悪い時以外休まない、家で練習するものは必ず練習すること、一定のレベルになるまで最低3年はやめないなど。自分でやりたいといえる6歳以降にスタートすることが理想的。
●感想あれこれ
「頑張りのきかない子、チャレンジしない子、失敗できない子が急増」の中で、折れない子どもを育てるために書いた本。
タイトルに引っ張られて、やるべきことをちょっと強引に、アメとムチに分類したようなところもあるが、年齢別のやるべきことが書いていて、参考になる。
アリヴェデルチッ!