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「脳の力を無限に引き出す幼児教育」

●評価
全体評価:4
1,2,3-,3,3+,4,57段階評価

内容:4

読みやすさ:4

コメント:脳機能学者の苫米地英人氏の著作。何の専門家かわからない程、色々な分野の著作が多い著者だが、この本では幼児教育の方法だけでなく、そもそも子どもをどう育てたいのかという議論をしっかりしている点に好感。

(2011年発行、苫米地英人著 扶桑社)

  • 本を読んで取り入れたいと思ったアクション

・子どもの幸せの基準は子どもが決める。子どもが「なりたい自分になること」が幸せの条件。

・子どもの自己イメージを高めてあげる。絶対的な信頼を与える。

・信じて褒める。褒めると甘やかすは違う。

 

・本のポイント

(太字は私が勝手に引いた強調)

幸せの基準は常に本人で、子どもが「なりたい自分になること」が幸せの条件。私は●になりたい、と思った時にそれが実現できる力を育んであげることが親の役割。子どもの中に、何でもできる自由、何でもできる可能性を育てることが、幼児教育の最大の目的。親の役割はきっかけを与えることで、子どもの能力を最後まで伸ばすと気負い過ぎると、親の限界が子どもの限界になってしまう。

・クリティカルエイジ
遺伝的に決まっている脳の各器官の発達の年齢。脳が最も効率よく学習する期間を知り、その期間に学習することが理想的。言語を操るための音声の任しいは0-5歳でだいたい学習が終わってしまう。音のクリティカルエイジは0-3,4歳。その期間ならば絶対音感が身につく。その他運動や、絵画やデザインの才能など。数学にはクリティカルエイジが影響しない。

・自己イメージ
人間は自己イメージ以上の存在になれない。子どもの自己イメージは親によってつくられる。子どもに「あなたはなんにでもなれる」「どんなこともできる」と語りかけて、高い自己イメージを持たせる。

・コンフォートゾーン
心身ともにリラックスでき、脳の働きが向上する空間。自宅で親と一緒にいてリラックスできる環境を整えることが大事。スキンシップ。

・抽象度
抽象度の高い思考ができるとIQが上がる。

・子どもは親の真似をするので、よきモデルになる。子どもを変えたければ、まず親がかわる。同時に、自分が子どもの手本・モデルとなる。

親がやるべきことは子どもを、とにかく信じることと褒めること。やっていけないことは、禁止、怒ること、しつけをすること。いいことをしたら徹底的に褒める。褒めると甘やかすは違う。褒めるは子どもの何かしらの行動に対する評価。甘やかすは子どもの要求を受け入れるだけで、行動に対する評価ではない。褒められない行為をした時は、怒らずに、褒める評価を与えず、なぜ評価を与えられないか説明する。日ごろからしっかり褒めて、子どもの気持ちを常にプラスにしておけば、良くないことをしたおきに褒めないだけで、子どもは自分で反省する。

・子どもには命令ではなく、許可を与える。命令や禁止は思考力を失わせる。「あなたを信じているから、正しいと思う行動をしなさいね」「勉強してもいいよ」あなたを信じているから、自由にしていいと、徹底的に信頼を与える。許すこと、信じることは、最も強力な教育法。禁止はしない。

・●してはダメ、●しなさい、と一方的な「しつけ」はしない。その理由や論理をしっかりと教えてあげる。ルールだけ強制させる「しつけ」は一方的に特定の価値観・行為を押し付けること。それは盲目的に既にある価値観に従え、と子どもに教えていることと同じ。親は逆に「権力を疑え」と教えなくてはいけない。子どもが自ら考え、自分の行動を選択する自由をあたえてあげる。

・3-5際の間に神経ネットワークが一気に構築される一方で、使われないと判断された神経細胞が死滅する。幼児教育のポイントは5感+言語でたくさんインプットさせること。自然のものにたくさん触れさせる。都会の子は田舎へ、田舎の子は都会へ行ってみる。しっかり睡眠をとらせる。

・親はドリームキラーにならない。子どもの夢や未来を一切評価しない。何がいい悪い、すべきそうでないを決めるのは子ども。親が子どもにこうなって欲しい、こう生きて欲しいということは、無意味に縛るだけで子どものためにならない。親は子どものドリームをレベルアップする役を行う。

 

●感想あれこれ

親が子どもを信じて、子どもの自己イメージを高めること。

多くの親が理解しているが、愛ゆえに、「しつけ」をしてしまうのではないだろうか。怒らない、叱らない、命令しない、なども多くの教育書にあるが、現場で子ども達に向き合う親として、これを徹底するには親の強い覚悟が求められる。

最後に「権力を疑え」という言葉は欧米的だが、日本の教育にはこれこそ必要だと思う。この思想があまりに徹底されると、色々大変な面もあるが、日本社会では自分の頭で考えずに、既存のルールや権力に従え、という側面が強すぎるよね。

アリヴェデルチッ!

 

 

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