ネットで完結するN高等学校の話


日本に、ネットの高校ができた。

サッカー部の部活はウイイレ(ゲーム)、遠足はドラクエでゲーム内で行く、という徹底ぶりだ。

N高等学校。

そんな話題のN高について、先日の教育ITソリューションEXPOで、角川・ドワンゴ社長でN高をつくった川上さんの話を聞いてきた。

学校名も面白いが、コンセプトも振り切ってて面白かった。

N高は通信制高校という枠組みではあるが、特徴としてはこんな感じらしい。

・通信制だからやりたい勉強時間が増え、増えた時間で将来につながる経験ができる。

・勉強+職業訓練が充実。さらに学校生活をネットでも送れるようにしている。

・ネット完結の授業は基本的に課外授業。高校卒業のための単位はリアルでとらなくてはいけない。

・2017年4月からリアルな通学コースも開設。N高に行きつつ、通学できるようにもした。

・全校生徒は2学年で約3800名。

 

N高初めて2年で3800人という学生数。

すごい。

 

・ネットでの双方向学習

大学受験対策なども全てネット授業。

特徴は、モチベーションを保つために、授業時間を固定して、あえての生放送の双方向ネット授業。有名予備校講師がレッスンを行う。授業の中で、その場(オンライン)で答えをアンケート形式で出して集計結果を出したり、生徒がコメントや質問をその場で書いたりと、非常にインタラクティブな感じだった。生徒が挙手ボタンで手をあげて、回答を送って、それをリアルタイムで添削できたりする。

オンライン学習の問題はモチベーションの維持だ。

いつでもどこでも受けられるというハードルの低さゆえに、継続的に勉強をする仕組みを作りにくい。学校に行って授業を受ければ、「勉強しなくては」という気持ちに一応なるだろうが、家で動画を見ているだけの授業は、意識が高くないと続けられない。年齢が幼ければ、なおさらだろう。

同じ時間に同じ先生が教える。同じ時間に友人がレクチャーを受けている。

それは生徒にとっても、カメラの前でレッスンをしている先生にとっても、モチベーションになることだろう。「皆と一緒にコミュニケーションしながらやるから頑張れる」という点を考えてて作っているとのことだった。

またニコニコ動画などをやっているドワンゴがバックにいるだけあって、プログラミング学習も相当力を入れているそうだ。クラスルームでのやり取りにSlackを使っているという点も、IT企業のようだ。

その他、選択ではライトノベル、声優、小説創作など、面白そうな科目もあるらしい。

 

・ネットでのコミュニティ形成や教師の評価

クラスチャネルではSlackを使い、担任が毎日ホームルームを行う。そこで生徒とコミュニケーション クラス会話数をモニタリング。チャットや会話数をモニタリングして、先生の評価にしているとのこと。ネットだと受動的になりがちな点を、なんとか積極的にやろうと、生徒の発言を奨励し、先生の評価もそちらに向けている工夫。

部活は囲碁、将棋部などネットの整合性が強そうな部はもちろん、サッカー部はウイニング11など、ネタ満載。

遠足ももちろんネットで、ドラクエを使い、ドラクエの世界に遠足に行くらしい。年に3回、ドラクエの世界でN校の制服を来て、鬼ごっこ、キノコ狩、記念撮影など。

いやー、ネタとしてはオモシロイが、その遠足はどこまでオモシロイのだろうか。やってみないとなんとも言えなさそうだ。

 

・リアルな体験

もちろん、全てがネット完結ではない。

私が特に面白いと思ったことが職業体験。

日本各地で15回の職業体験を実施し、地方で後継者がいない零細企業に行く。

1週間本気で働いて、仕事に対する意識の向上を図ると。

この企画、高校生に限らずいい刺激と学びになりそうだ。

その他、年に1回沖縄5日間の合宿や、ニコニコ超会議でN高文化祭の出展@幕張メッセや、ニコニコ超パーティーで音楽祭@埼玉スーパーアリーナなど、N高のオリジナリティは群を抜いている。

 

賛否はもちろんあると思うが、高校などは特に選んで行ける場所だ。

こうやって特長溢れる学校がでてきて、教育に多様性が増えることは、望ましいことだろう。