エアジョーダンに始まるナイキブランドの強さ

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気づけば年末。ということで、ちょっと部屋の掃除を始めてみた。

そこで遂に、私の長年のジョーダン・コレクションを泣く泣く処分することにした。

写真がそのコレクション。最初に買ったAir Jordan(バスケットシューズ)はもう20年以上も前だ。

jordan

 

エアジョーダンは私にとって、特別な靴だ。

青春時代にジョーダンに夢中になって、ジョーダンシリーズは合計で20足程度は買ってきた。

そして嬉しそうにこれまで保存していたのだが、久しぶりに確認したら、スポンジなどが劣化してボロボロになっていた。

そこで残念ながら、今回まとめて処分することにした。

 

マイケル・ジョーダンは特別であり、バスケットボールの神だ。

そのジョーダンが履く、エア・ジョーダンシリーズはNIKEで、それ以来私は基本的にNIKEファンだ。

スポーツブランドであれば、好んでNIKEを買う。

 

NIKE自体が急成長したのは、ジョーダンとのタイアップの大成功だ。

ジョーダンはNIKEと個人で契約し、その名前を冠した「ジョーダン」という靴を発売した。

一選手のモデルをシリーズネームにして、大々的に売り出したのは、ジョーダンが最初だと思う。

少なくてもナイキ自体は、このジョーダンブームをうまく利用して大きく成長した企業だ。

 

これは最初のエアジョーダンのCM。

 

WHO SAID MAN WAS NOT MEANT TO FLY?」(誰が人間は飛べないと言った?)

カッコよすぎるやんか!

 

 

私が企業としてNIKEが素晴らしいと思うのは、早くからスーパースターを軸にした、マーケティング戦略をとってきたことだ。

もちろんマイケルで成功したこともあるが、それ以降は各社も人気スターのモデルとして、シグネチャーシューズ・グッズを開発するようになった。

その中で今もNIKEがすごいのは、本当のトップアスリートを抑えていることだ。

マイケル・ジョーダン、シューマッハ、タイガー・ウッズ。

彼らの名前は、そのスポーツをやったことがない人、見たことがない人でも知らない人がいない。

彼らはその特定のスポーツ界のヒーローではなく、スポーツアスリート界全体のヒーローであり、カリスマアイコンなのだ。
(サッカーでいえば、ペレだろう。)

正直、スポーツギアの性能が各社でそう変わるとは思えないこの時代に、こうしたカリスマアスリートとしっかり組めているのはさすがナイキだと思う。

 

数年前、 タイガー・ウッズが一連のスキャンダルで話題になった時、多くのスポンサーが契約を打ち切った。

ああいった不祥事では、「普通の企業」では、それが一般の対応だろう。

その中で、ナイキはタイガーのスポンサーを切ることはしなかった。

もちろん、色々なタイガーグッズがあるし、他の広告スポンサーよりも、解除が難しいという技術的な理由もあるだろう。

だが、本当に契約解除したければ、すぐにできたはずだ。

このNIKEの対応に関しては、色々な評価ができると思う。

私にはナイキとトップアスリートの関係が、長期的な信頼関係でなりたっている素晴らしいものだと見えた。

逆に、簡単にタイガーの契約を打ち切った、「冒険」をテーマにしている高級時計ブランドはもはやまったく魅力的に見えない。

スポーツ選手との契約は怪我や不調なども含め、色々なリスクを伴う。

NIKEは、こうしたリスクを抱えながらも、このトップアスリートは信じる!と決めたものに関しては、長期的な関係を築いていこうとしているように見えるし、それが最終的に他とは違うブランドに結びつくのではないだろうか。

 

アリヴェデルチッ!